レッスンについて

私はこれまで作曲家として10年以上活動させていただきましたが 

決して自分に才能があると思ったことは一度もありません。それどころか、むしろ不器用で 劣等生なタイプだと思います。 
 

音楽は昔から好きで、作曲家になりたいという夢はあったのですが、事務所などに送っても、まるで反応はありませんでしたし、市販の曲をコピーする着メロの仕事をしていた時も、全然音がとれてない、アレンジがあわかってないと、先輩達からはよく怒られていたくらいです。

そんな自分がどうして、プロになれたかというと、このコピーする作業にありました。私は耳コピの精度をあげるために、理論を勉強し、楽曲分析をするようになりました。そこで、自分が今まで感覚としてやってきたことを理論として、解釈、理解が少しずつできるようになってきました。
そこから徐々に、耳コピ精度もあがってくるようになり、また自分のオリジナル曲にも、あきらかにクオリティが上がっていきました。 

このような理由で、私は、理論や楽曲制作には、このように市販の曲をもとに分析、理解するということが、何より重要な事だと身をもって知りました。

ただ実際に私のように、毎日耳コピするのは、仕事でもない限りは大変でしょう。


作曲家になるには、こういうインプットだけでなく、アウトプットとして、自身の曲作りも当然しなくてはいけません。
やることも多く、また思ったような曲も、なかなかできなくて悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。実際、そういう生徒さんは多いです。

そこでレッスンでは私自身が耳コピし、分析してきたものを厳選して、コードワークやメロディの推移、アレンジなど詳細にまとめ、生徒さんに教材として、説明しお渡ししています。

実際の曲をもとに解説するので、教科書的な説明より、理解しやすいと思いますし、本来、J-POPなどで使われている理論は、ある程度限られてくるので、レッスンで紹介する楽曲の分析を身につければ、作曲時にコード進行で悩むことはなくなるでしょう。

またメロディ作りにも悩んでいる方は多いと思います。メロディメイクはフレーズが降りてくるみたいに言われることが多く、作り方などは
ないと思うれがちですが、実はよく使われるパターンというか型みたいなものが存在します。

作曲家はキャッチーなメロディを作るのが仕事ですが、これらは、狙って作り出すことができるのです。これも分析を身に着ければ、例えばヒット曲の型を分析し、自分の楽曲に取り入れたりできるでしょう。なにより、こういうことで時短にもつながります。音楽制作はやるべき工程が多いので、時短技術はかなり重要です。プロにとって、締切りにある程度のクオリティのものを作るというのは、最低限の必須事項なのです。

音楽制作は才能や感性が豊かな人だけが仕事にしていると、思われがちですが、実際、職業作曲家などは、ある程度の理論や自分だけの引き出しをもっており、それを元に構築している方が多いです。それは、私の場合、耳コピや楽曲分析や過去の経験であって、そこから学び、実践していっただけです。そして今度は、その経験を皆さんにお伝えできればと思います。