定番のコード進行

コード進行とは、伴奏の元とも言えるコード(和音)をどのように展開させるかを表す言葉です。コード進行には定番があり、ヒット曲や聴きやすい曲というのはこれら定番のコード進行というものを使っています。

今回はそれら定番のコードの中でもよく聴かれるものをピックアップしてご紹介します。

定番のコード進行

4536進行(王道進行) 

Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm

JPOPやアニソンなどで使われることの多い定番のコード進行で、サビやイントロでよく聴かれます。

本当によく使われるので王道進行とも呼ばれています。

こちらでは頭のサビから使われています。

4156進行

Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm

こちらも、よく使われるコード進行です。最初に紹介したⅣ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵmが日本でよく聴かれるのに対し、こちらは海外の曲などで使われる印象が強いです。

もちろん日本の曲でもよく使用されています。この進行はテイラースウィフトのヒット曲「We Are Never Ever Getting Back Together」が有名ですが、他にもカーリーレイジェプセンの「I Really Like You」でもサビで使われています。

人気クリエイターLunaさんの楽曲でもAメロやサビでこの進行が使われています。

カノン進行 

ⅠーⅤーⅥmーⅢmーⅣーⅠーⅣーⅤ

こちらは昔からよく使われているコード進行でクラシックの「パッヘルベルのカノン」で使用されていることからこのカノン進行という名前がついています。

こちらは分数コードをつかった変形した形でもよく使用されます。スピッツのチェリーではAメロが、このカノン進行を使っています。

小室進行 

ⅥmーⅣーⅤーⅠ

小室進行とは、TMNETWORKのヒット曲「GetWild」がこのコード進行を使っていること、また小室哲哉氏がよく使用していたことからこの名前がつけられています。

このコード進行の影響ははかり知れず、日本では数えきれないくらいの楽曲が生まれています。

このコード進行はボカロの「千本桜」が有名ですがボカロ系と相性がよいのかもしれませんね。他にもボカロ系でMIMIさんの曲で使われています

マルサ進行

IVM7ーIII7ーVIm7ーI7

椎名林檎さんの「丸の内サディスティック」という曲で使用されていることで有名な曲です。もともとは「Just The Two of Us」という曲が元になっています。現在、YOASOBIやボカロ曲など様々なところでこのコード進行は使われています。

DECO27さんの楽曲「ヴァンパイア」でサビやイントロで使われていました。

2516進行

ⅡmーⅤーⅠーⅥm

逆循環コードとよばれる進行です。循環コードとは、その名の通りリピートして何度も繰り返すことのできる進行でⅠーⅥmーⅡmーⅤを指します。

こちらを、Ⅱmから始めたのが逆循環コードです。個人的には、この逆循環コードのほうがJPOPなどでは使用頻度が高いように思えます。

サザンオールスターズの名曲「いとしのエリー」のサビでこの進行が使われています。

最後に

最後に手前味噌で恐縮ですが、定番コード進行で私が作った曲をご紹介します。

こちら、アニメ『会長はメイド様』のOP曲として作曲を担当させていただいた、水野佐彩さんの『My Secret』という曲です。こちらはサビ部分が、4536進行の動きになっています。

ここで紹介した定番コード進行は、もちろんよく使われますが、例に挙げた曲を聴いてもらってもわかりますが、ただ定番コード進行を繰り返しているわけではなく、そこからまたいろいろなコードにつなげていっていると思います。

このあたりの技術は、いろいろありますので興味ある方は、ご自身でも勉強されたり、レッスンをご検討してみてもらえたらと思います。