ピアノを使って作曲をしよう – コード進行とメロディの作り方

ピアノは作曲で使える

作曲をする時に使う楽器といえば、ピアノ(鍵盤)やギターを使用するのが一般的だと思います。なぜなら、ピアノもギターもコード(和音)を弾くことができる楽器だからです。

鼻歌でメロディを作ったり、パソコンでマウスでポチポチとメロディを作る人もいると思いますが、結局はコードをのせることになるので、コード楽器である、ピアノやギターというのは作曲をする人にとって必須の楽器といえるでしょう。

では、初心者の方は作曲をするにあたってピアノとギターのどちらを選択すれば良いでしょうか。ここに正解不正解というものはないんですが、初心者という事にかぎって話をすると、私はピアノをおすすめします。

ちなみに、ここで言うピアノは、実際のグランドピアノとかではなく、midiキーボードなどの鍵盤楽器のことをいいます。

ピアノ(鍵盤)を使うメリットは2つあると考えていています。

  • ①ギターはまず音を出すのが難しい楽器です。指を広げないとうまくコードフォームをおさえられないので、手が小さい人にとってはそれだけで難易度があがります。
    ピアノは鍵盤を押えれば音自体はでるので、その点初心者にとっては作曲のやりやすい楽器と言えるでしょう。
  • ②DTMをやるにあたってmidiキーボードは1番良く触る楽器です。ピアノを弾いて入力する以外にもシンセの音の確認や、ドラムや、ベース、メロディ入力などにも使います。
    DTMに慣れる意味でも、midiキーボードなどの、鍵盤楽器には慣れておいたほうが有利です。

作曲に必要な知識

ここでは、初心者を対象とした話にさせていただきますが、ずばり「コード」の知識だと思います。

メロディに関していえば、難しいことは考えず、まずはコードの上に自分がいいなと思うフレーズをのせていけば、それでいいと思っています。

私は、事務所でコンペをやり始めていた時の音楽知識は、さんざんなもので譜面もろくに作ることができませんでした。それでもコードだけは知っていたので曲自体は作ることができました。

特に初心者の方にとっては、まずは実際に1曲でも作って作品を増やしていくことのほうが大事だと思いますので、コードを少しずつ覚えてドンドン曲を作っていくことが大切だと思います。

コード進行を作る

さてコードに関してはコードを知るだけでなく、実際には「コード進行」という文字通りコードの進行を作ることが重要です。コードをただやみくもに並べているだけではなかなか、気持ちいい進行にはなりません。

そこでまずは、自分の好きな曲のコードをそのまま持ってくるというのがおすすめです。

自分の好きな曲なら、コード進行も自分好みだろうし、一曲にどのくらいのコードが使われているかなど知ることで、勉強にもなります。最近のDAWソフトには、コード機能というものがあり、1発でコードをmidiにしてくれる機能がありますので、自分の好きな曲のコード進行をネットで調べて、コード機能を使ってDAWに打ち込んでいくとすぐに簡単な伴奏を作る事ができます。

メロディを作る

コード進行を作ったらメロディをいれます。メロディは、前述したとおり、コード進行の上に自分の気持ちのよいメロディを入力すればいいんですが、ここでは少しポイントをお伝えします。

歌いながら作る

歌ものでしたら歌いながら作るのが基本です。「歌いやすいメロディ」「歌ってきもちのよいメロディ」というものは歌いながらつくることのほうが自然にできますし、いいものになりやすいと思います。

キーやスケールを把握する

歌いながらメロディをつくるのが基本ではあるのですが、その中で使う音というものは、より調和するように、キーやスケールというのを意識する必要があります。

こちらは音楽にすでに慣れ親しんだ人は自然に身についているものですが、作曲が初めての人が作るメロディは使わないほうが良い音を使っている場合があります。最初に歌ってみてフレーズを作ったらそれを、DAWに打ち込んでみてそれがスケールの音になっているか確認してみましょう。

コードの構成音を意識する

コードの構成音の音とメロディというのは重要な関係性をもちます。そのコードが鳴っている時に、コードの構成音の音がメロディの音として鳴っていると非常に馴染んできこえます。

何回も連打するような音や、伸ばす音、アクセントとなるような音は、コード構成音であればより馴染むメロディとなるでしょう。

コードにふくまない音も使ってみる

コードの構成音を使うと馴染みがよくなるという話をしましたが、それ以外の音ももちろん使えます。コード構成音は、「何度も使う音」や「伸ばす音」であり、強調される音です。

そこに向かうために一瞬使われるような音を経過音というのですが、この経過音は、コードの構成音でなくても大丈夫です。スケールの音でしたらほぼ大丈夫ですし、一瞬でしたら、スケール外の音も使うことができます。

実際に作ってみました

実際にメロディとコード進行を作ってみました。

コードはとある曲のサビから持ってきて、メロディをのせました。メロディの流れを考えてコードは少しだけ変えて自分好みにしています。

メロディとコードを入力するときは、下の図のように、同時に表示させればメロディの音とコードの構成音とどのような関係があるかを視覚的にみることができますので確認しやすいと思います。

デモをブラッシュアップ

さらに、ピアノはブラッシュアップして、ドラム、ベース、アコギの音も足してみました。

ピアノは、EZKEYS2を使って、メロディにあうパターンを考えてもらいました。
数あるパターンから、一つを選択して、コードを割り当てて、違和感が出てくるところは調整しました。

さらに同じメーカーからでてるEZDRUMMER3をつかって、こちらもパターンを自動で考えてもらい、それも少しだけ調整して使用しています。

その流れで、同じEZシリーズであるEZBASSもといきたかったのですが、あいにく所持していないので、ベースはModoBassを使用しています、またアコギはAmpleGuitar Martinを使ってコードをジャカジャカと打ち込んでいます。

今回、自動でピアノとドラムは、メロディのmidiをよみこんでパターンを考えてもらいましたが、しっかりメロディにマッチしたパターンを提示してくれたのでかなり時短になりました。特にピアノは和音があり動きもある楽器なのに、少しの調整で違和感なく歌ものにあうパターンを提示してくれたと思います。

最終的に自分で調整する必要はあると思いますが、ピアノのバッキングなどの入れ方がわからないという人には特におすすめのソフトシンセだと思います。

こういうテクノロジーをうまく取り入れつつ、オリジナル曲をどんどん作っていっていきましょう。